茶農家としてやってはいけない・・・お茶の詰め放題

 

お茶が劣化する原因に、「空気に触れる」「加温」「加湿」「移香」などがあります。
 

通常、荒茶工場から出荷されて店頭に商品として並ぶまで間、
細心の注意をはらった取り扱いがなされます。
 

荒茶工場からは、製造した翌日には出荷
問屋に運ばれ、配合または仕上げ、真空し冷蔵庫、冷凍庫に保管されます。
 
劣化させない=美味しいお茶=信用
 
だと思います。
 
それを、最後の最後で台無しにする行為が「詰め放題」です。
空気に触れさせ、香りが飛び、いろんな商材の香りが移り、
良いことは1つもありません
茶農家の想いを全否定されるようで残念でたまりません。
 
鹿児島県では、桜島の灰がついたお茶は無条件で安価になります。
その為、茶葉を丁寧に洗浄し灰を除去して製造します。
相当な苦労を要し生産効率も落ちます。しかし作り手の責任としてしょうがない事です。
 
5月の連休の頃、鹿児島中央駅前で開催される新茶祭りで、多くの茶問屋が屋外で
「桜島の灰」が舞う可能性のある中で販売していました。
その適当さに、怒りと虚しさとなんとも言えない脱力感とが同時に沸き起こった事もありました。
「詰め放題」をしないでとは言いませんが、
お茶をむき出しにする事で劣化するのは事実です。
 
これからも、お茶を作って販売していきますが
「詰め放題」だけは茶農家としてやってはいけないと固く決めています。
 
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